バイトにて

今日もバイト。まあこの辺はいつもどおりである。今日は店の外で不思議な光景を目にした。四人組の人がそれぞれ2対2に別れて、一人は目隠しをして、もう一人はその目隠しをした人と手をつないで歩いているというものだった。「どんなプレイや!」と訳が分からなかったのだが、S下曰く「多分実習の一つじゃないですかねぇ」とのこと。多分、視覚障害になった場合、または視覚障害の人とどのように接するか、という実習だったのだろう。
ここで一つ思ったのは、「目が見えない」のと「耳が聞こえない」のはどちらがよりハンデがあるのだろうか?ということである。確かどこかのテレビ番組か本だか忘れたが、現代社会において不利になりやすいのは「目が見えない」方らしい。確かに、目が見えないと目標とするものがどこにあるのかが分からないし、他にも車などの接近がどれくらいなのかが分かりにくい。歩道を歩くときにも杖を突いて常に安全を確かめながら歩かなくてはならないからかなり制限も多いだろう。
一方、耳が聞こえないというのはどのようなハンデがあるのだろうか?まず重度の障害になると音がマジで聞こえないらしいから、声などによる音の情報伝達は難しくなる。また、音が聞こえないので、車の接近などに気づくのが若干遅れる可能性はあると思われる。
ただ、やはり現代社会においては「目が見えない方」が不利になるという。確か情報の8割近くがシャットアウトされてしまうらしい。厳しいなあ。例えばどういう情報がシャットアウトされてしまうのだろうか?モノの形や色、性質がまず分からなくなる。これは視覚がなければまず分からない。また、空間がどのようになっているかというのも非常に把握しにくいだろう。後は車など、音による危険の接近は比較的回避しやすいだろうが自転車など、あまり音がしないものに関して言えば結構厳しいものがあるかもしれない。
これを考えると、当たり前に生活ができるということは本当に幸せなことなんだなあと思う。人の欲望ってのは実に果てしない。けど、ちょっと視点を変えて見てみると今の自分の状況というのは本当に幸せなことなんだなと思う。
いろんなことに悩んで、苛々して、時には怒ったりして…笑って、泣いて…
そんなことを考えながらバイトをしていた。
そして、そんなことを考えながらでもバイトはできていたので今日は当然、暇だったということです(笑)。あーあ締らねぇの。